雑草とは

雑草の種類

さて雑草とは何か。 実はきちんとした定義はありません。
色々な学者が様々な提案をしています。

  • 作物に直接または間接的な害をもたらし、その生産を減少させる植物
  • 人間活動で大きく撹乱された土地に自然に発生・生育する植物

「雑草」の植物としての意味と雑草害

実生活でいえば「作物に直接または間接的な害をもたらし、その生産を減少させる植物」 が最も近いでしょう。

この実生活は私達の多くのように庭を弄っている人ではなく、農作業をしている方たちを 指しています。
農業では雑草によって収穫が減ってしまうこと(稲作が有名)は収益に大きく影響がでますので刈る対象なのは凄く理解できます。

海外でもこれといった植物を指さずに、人類の活動を邪魔する全ての植物と定義している 方もいます。
そもそもワカメやコンブとかの海藻類も海外では雑草です。
これは海藻をアジアの一部しか食さないからですね。
そもそも普通はワカメとか消化できないそうです。
ただ日本人でもワカメの食べすぎで病院に担ぎ込まれることがあるので、
元々消化するのに適さないのも分かりますね。

雑草の種類

雑草と一言に言ってもそれなりに種類があります。
一つはどう育つか。もう一つは何の仲間としての違いです。

育ち方(繫殖方法)による違い

雑草には1年草と多年草があります。
1年草は名前の通り1年間で植物(春or秋に発芽します)としてのループをおえます。
また種で増えていきます。

有名どころでいえば「ナズナ」でしょうか。
春の七草にも入っている植物ですが専用に育てていない限りは雑草です。
ナズナ
多年草は一つの植物株が何年も生きて増えていく種類です。
種子ではなく地下茎と呼ばれる根っ子で増えていきます。
なので地上部分の植物を刈っても根っ子があれば再生してまた伸びてきます。

多年草で有名なのが「ヨモギ」です。団子とか饅頭で使うので知っている方も多いでしょう。
葉っぱを全部使っても翌年には普通に生えているのは地下茎で増えているからです。
種子もできますが、自らのアレロパシー(発芽抑制)で発芽しないので自らが全滅の危機に
ならない限りは種子の意味はありません。
どんな所でも生育できる植物のため雑草としてもカテゴリーされています。
ヨモギ

種類による違い

上記の育ち方が最も分かりやすい方法ですが、こちらの方法も知っておくと 何かに使えるかもしれません。
雑草とよばれる植物の殆どが被子植物である。
裸子植物やシダ植物は殆ど該当していません。
なので庭などで裸子植物を見かけても 大多数は雑草ではなく鳥達が種を運んできたと考えてよいでしょう。

それだけ被子植物が発達しているとも考えられています。
また被子植物でも雑草に入るのが多くがイネ科かキク科です。
先ほどの「ナズナ」はアブラナ科なので雑草では少ないタイプですが、 「ヨモギ」はキク科の仲間です。

イネ科で有名な雑草なのが「ススキ」です。
秋の風物詩ですが勝手に生えてきますし、刈らないと視界の邪魔になるなど 雑草とカテゴライズされてしまうのも頷けます。
ススキ
雑草には入っていませんが、イネ科で多年草である植物があります。
「竹」です。 イネっぽさは全くありません(他のイネ科で有名なのはコメ、ムギ)

雑草に困ったら

このように簡単に紹介しても雑草の種類は多数あります。
日本雑草学会のデータベースでは雑草として数えられているのは約900種もあります。

こうも多いと刈るにしても駆除するにしてもとても大変です。
そのような場合は専門業者に任せましょう。

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